啓蟄の七十二候の意味も紹介
二十四節気をさらに3つに分けたもの(初候、次候、末候)を七十二候といいます。
二十四節気の啓蟄は七十二節候(二十四節気をそれぞれ3つに分けたもの)では 「蟄虫坏戸」「桃始笑」「菜虫化蝶」 となります。
3月5日~9日頃
「蟄虫坏戸(すごもりむしとをひらく)」
意味:冬に土中にこもっていた虫が出てくる
春の陽気を感じ、虫だけでなく様々な生き物が地上にでますね。
3月10日~14日頃
「桃始笑(ももはじめてさく)」
意味:桃の花が咲き始める
昔は花が咲くことを笑う、笑むと表現していました。
3月15日~19日頃
「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」
意味:青虫が孵化してモンシロチョウになる
菜食べる虫をモンシロチョウの幼虫である青虫をさしています。
啓蟄の行事や風習は?
啓蟄の期間は行事というよりも風習がいくつか残っています。風習について紹介します。
- 十六団子
- 松の幹に巻きつけたコモ(菰)を焼く風習
- 啓蟄の日までに雛人形を片付ける説
順に紹介していきますね。
十六団子
十六団子とは3月16日に16個の小さいお団子を神様に供えます。
古来から日本では山に神様がいると考えられ信仰されてきました。米作りがさかんだった当時、米の豊作を神様に祈っていました。
米を作る季節になると神様が米作りの地に降り、収穫の時期になると山へ戻るとされていました。
神様が降りてきたときに迎えてもてなし、戻るときに見送る風習が受け継がれ、3月16日にお団子をお供えして米の豊作を祈願するという風習となっています。
松の幹に巻きつけたコモ(菰)を焼く風習
コモとはわらで編んだ敷物のようなもので、冬になる前に松の幹に巻き付けます。冬の松の木に巻かれているものを見たことがあるのではないでしょうか。
コモを巻くと暖かいところを好む松の害虫が寄り、啓蟄の日にコモを取り外して焼くことで害虫駆除の効果があると言われていました。
しかし!近年の研究ではコモには害虫が寄らず、害虫を食べるクモばかりが寄っており逆効果だったと判明。近年はコモを巻かないようになりました。
冬の風物詩として現在もコモを巻いていることもあるようです。
啓蟄の日までに雛人形を片付ける説
雛人形を出したままにすると婚期が遅れるという話はよく聞きますよね。
啓蟄は春の訪れを表す言葉。暖かい時期もひな人形を出しておくと虫が湧くことや、日光が当たると色あせることもあります。
これらの理由もあり「ひな人形を仕舞うのは啓蟄までに」と言われているようです。
啓蟄の反対は?啓蟄とは何?いつ?意味と行事も分かりやすく説明 まとめ
啓蟄の反対、啓蟄とは何か、2020年はいつか、七十二候や風習についても説明しました。
- 二十四節気でみると「啓蟄」の反対時季は「白露」
- 七十二候の啓蟄の初候「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」の反対の意味は「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」
- 啓蟄とは土の中にこもっている虫が春の陽気を感じて外に出てくる、春の訪れを表す言葉
- 2020年は3月5日(木)、期間は3月5日(木)~3月19日(木)
- 啓蟄の七十二候は「蟄虫坏戸」「桃始笑」「菜虫化蝶」
- 啓蟄の風習が今も残っている
啓蟄について知ると春の訪れが楽しみになりますね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント