お彼岸と春分の日・秋分の日の関係
ではなぜお彼岸の期間は彼岸と此岸の距離が近く通じやすくなっていると言われ、春分の日、秋分の日と関わりがあるのでしょうか。
それは西方浄土、中道、季節の節目が関係していました。順に説明していきますね。
西方浄土
仏様の住まれている彼岸(極楽浄土)は真西の方角と考えられていました。
太陽が真東からのぼって真西に沈む日が彼岸(極楽浄土)と此岸(私たちの世界)の距離が近く、通じやすくなっていると理解されていました。
春分の日と秋分の日は太陽が真東からのぼり真西に沈む日となっています。
中道
悟りの真髄とされる「中道」は「両極端を離れた」という意味。偏らない立場を表します。
春分の日と秋分の日は昼と夜の長さがほとんど同じで、「中道」の象徴とされています。
季節の節目
農業をしていた時代は太陽を崇拝し、気候の良いお彼岸の時期に五穀豊穣を祈っていました。
※春には豊作、秋には収穫を感謝していました。
春分の日と秋分の日は、暦の上では春と秋の折り返し地点となっています。
お盆とは何か
お盆の言葉の由来はサンスクリット語の「ウランバナ」の音写語「 盂蘭盆(うらぼん) 」というお経からきています。
お経の内容
目連尊者(モクレンソンジャ)と言うお釈迦様の弟子が死後の世界を見た際、母が逆さ釣りにされ苦しんでいました。
苦しんでいる母を助けたいとお釈迦様に相談しました。お釈迦様は「7月15日ごろ(現代の8月15日ごろ)に僧侶を招いて供え物をささげ供養すれば、母を救えることができるだろう」と説きました。
目連尊者が教えのままにすると苦しんでいた母は極楽浄土へ行くことができました。
お経と日本の先祖に感謝する信仰心が合わさり、「お盆」ができました。
お出迎えする迎え火、お送りする送り火がありますよね。また、盆踊りの由来は帰ってくるご先祖様を供養するためと言われています。
お盆の期間は地域によって8月の13日~16日(新暦)、7月13日~16日(旧暦)と違いがあります。
お彼岸とお盆の違いを分かりやすく説明!違いと同じ部分も解説 まとめ
お彼岸とお盆の違い、お彼岸・お盆とは何か、お彼岸と春分の日・秋分の日との関係も紹介しました。
- お彼岸とは私たちがご先祖さまに感謝する
- お盆はあの世にいるご先祖様が帰ってくるのをお出迎えする
- お彼岸は私たちの世界と、仏様のいる世界が近く通いやすくなる時期
- 時期は仏様の住む真西に太陽が沈む、中道の教え、季節の節目により決められた
仏教と古来からある日本の神道・風習が重なりお彼岸・お盆ができました。
違いはありますが、先祖を敬う気持ちは一緒です。
よいお彼岸とお盆となることを祈っております。
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